講師例会 「今後の石油事情」 カメイ株式会社静岡支店三島営業所長 中村 克也様
「原油高」「世界経済の減衰」とその見通しについて、燃料販売業界の立場で講演いただきました。講演の骨子をお伝えします。 まず1点目に、「OPECの原油生産と投機マネー」について、原油生産国と消費国の対立があり、需要に対する供給は十分であるが投機マネーの流入により市場が混乱していること。原油価格がかつて2ドル/バーレルが130ドルに高騰し、近い将来190ドルを超えるだろうと推測できる。産油国は一度いい思いをすると価格はなかなか元に戻らない。 2点目は、中国などアジアの重要が急増しており、加えて、環境にやさしいディーゼル機関を積極導入するEUでは、低硫黄分の日本製高性能軽油が評価され、EU向けの燃料輸出が増えていること。中国では品質のいい日本製重油がもてはやされ、ディーゼル燃料として使用されることから、日本製製造プラントを現地に輸出している例もある。これは、原油価格が仮に下がっても製品価格は下がらない理由となっている。 3点目は、アメリカ経済は「安い原油が原則」で成り立っており、昨今の原油高騰は好ましくなく近く監視が強化される。さらに、ドルの不安定は原油取引レートがドルからユーロに変わることも予想され、日本にとっては好ましくない。 4点目は、アメリカ大統領選の行方が大きく影響しそうだ。ブッシュ大統領は、「投資」の活性化を奨励してきた。それは原油高にも影響を与えている。一方、民主党候補のオバマもクリントンもイラク戦争撤退が主な争点であり、イラクからの撤退により旧フセイン派の復活と、それを支援するイランの影響は、中東情勢の不安を高めることになる。 以上のような状況から、「脱石油」は日本として真剣に取り組まなければならず、LNGやLPGなどエネルギー転換を急ぐ必要がある。これとて、暫定的な手だてであり、その先を考えなければならない。自動車業界も省エネカー等、新技術を駆使した開発に、生き残りをかけている。 この危機感が、聴講したメンバーにどれだけ伝わったでしょうか。しかし、個人や企業活動の中で何ができるのか、立ち止まって考える良い機会を得ました。
6月4日(水) 富士商工会議所
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